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基礎化粧|高い化粧水、安い化粧水の違いってあるの?

更新日:2022年3月7日


Shukurana 代表の福元 裕美です。


以前に化粧水は角質層を潤すのが目的というお話をしましたが、化粧水の価格による角質層への効果の違い、気になりませんか?


高額な化粧水だからプルンとするのか、はたまた安い化粧品だからシャバシャバで乾燥しやすいのか。。。


そこには成分に隠されたある秘密があります。



化粧水の主な成分おさらい


化粧水の主な成分はグリセリン界面活性剤、そして時々ヒアルロン酸です。



「あのモチっとした成分が化粧水には大事だ!」



もちろんそれも化粧水に求められる大事な成分ですよね?


では主成分以外の化粧水に含まれている成分を簡単に見てみましょう。



保水能力を高める成分


ヒアルロン酸とコラーゲン、セラミドなどがあります。


それぞれ水分保持能力が高く、これらが角質層に長くとどまればお肌の潤いが続きます。



あの「モチっと感」を演出する成分


カルボマー(カルボキシビニルポリマー):化粧水に程よいとろみをつけることでお肌に化粧水がとどまるだけでなく、モチっとした使用感を演出します。


化粧水を塗ったあとにお肌がプルンとしたりモチっとするのを感じると、お肌がとても変わった気になります。


ですがそれは化粧水の成分がペタペタしているだけ、つまり演出です。


でもそれはとても大事で、使うことによって喜びを感じる、心が明るくなることも基礎化粧の大事な役割です。


その他価値を高める機能成分


その他にも、メラニンを阻害・分解する成分や、SKⅡピテラなどのメーカー独自の成分などがあります。



化粧水のもっとも重要な役割ってなんだっけ?


皆さんは化粧水のもっとも重要な役割って何だと思いますか?


お肌をみずみずしくすること?

お肌を透明にすること?

シワやたるみをなくすこと!


どれもできたらとてもうれしい役割だと思いますが、最大の役割は角質層の奥まで水分を届けることにあります。



角質層の奥の奥まで水分を届けられた結果、角質層が水分を多く含み、それが透明感が上がって見えたり、みずみずしい肌触りに感じたりするんですね。


ところが、水分を届けたいのに角質層は疎水性(水となじみにくい)で簡単に水分を届けることができません。


これでは化粧水メーカーも悩みます。


そこで水にも角質層にも親和性(なじみやすい)を示す両親媒性物質(水にも油にも親和性を示す物質)、いわゆる乳化剤・界面活性剤を介して水分を届けられるようになりました。


でも奥までは届かないので各メーカー独自に研究が続けられています。



価格の差は研究の差!


低価格の化粧水には、上記の成分や酸化防止剤・防腐剤などの基本成分がほぼ入っています。


では国内トップの価格を誇るSKⅡはどうなのでしょうか?



SKⅡはお肌に何を届けようとしてるの?


SKⅡがほかの化粧品と同じような成分しか届けていないのであれば、あの価格はとても納得できるものではありませんよね?


ここで着目したいのが、SKⅡのCMで綾瀬はるかさんが言っている「SKⅡピテラ


さてこれはなんでしょう?



SKⅡピテラのお話


今から40年前にさかのぼります。


当時吉井隆さんをはじめとするP&Gの研究員たちは、お酒を造る「杜氏(とうじ)の手の美しさに」着目します。


(割愛)


その答えは「ガラクトミセス」という天然の酵母によって導かれました。

ピテラとは、「ガラクトミセス」という天然の酵母が“発酵”という自然の営みを繰り返す過程で放出する“発酵代謝液”のこと

引用:あのSK-IIが完成させた奇跡の美容成分「ピテラ」の秘密


簡単に言えば、酵母が発酵しているときに出す液体のことです。


「安全で肌に有効性のある成分を独自に開発しようということで、いろんな素材を研究していて“酵母”は候補のひとつだったんです。当時、わかっているだけで350種以上の酵母があり、日本酒やワイン、ビール、パンの酵母から馴染みのない酵母までほとんどのものを調べました。肌への効果を確認するための評価法も確立されていない時代でしたから、それを開発することから始めて。発酵の専門家の協力を得て発酵条件や培養液の配合バランスの研究を行い、研究所に発酵装置を作るなど、すべて手作りからスタート。5年以上かかってひとつの成分に辿り着きました」(吉井さん)

引用:あのSK-IIが完成させた奇跡の美容成分「ピテラ」の秘密


SKⅡが私たちのお肌に届けているのは水分だけでなく、研究の結果による透明感やキメ、そして心からの喜びです。



化粧水の原価はとても安いとよく聞きますが、その原料となる成分には多額の研究費がかかっています。


大手化粧品メーカーは、常に保湿・透明感・使用感を追求し、新しい成分の研究開発を行っていて、それこそが化粧水の価格の差につながっているわけです。



ここで問題|高額化粧水は老化を止めるのか?



解答:いくら研究を重ねているSKⅡでも老化を止めることはできません。



「遺伝子研究に基づいた最先端皮膚科学研究による結果では、キメが整い肌をなめらかにする、ふっくらとしたハリをもたらす、ハリ不足をケアする、肌を明るくする、ツヤと輝きをもたらすことが確認されています」(吉井さん)

引用:あのSK-IIが完成させた奇跡の美容成分「ピテラ」の秘密


つまりSKⅡをもってしても角質層から下の層に成分を届けることができず、角質層を美しく見せることしかできません。


お肌をきれいに見せる=角質層をきれいに整える


SKⅡをはじめとする化粧水には、現在の角質層の状態を良くし、明るく透明感のある、シワが目立たない状態を作り出すのが限界です。



30~40日間で入れ替わる角質層

あなたはいくらで 美しく保ちますか?



結び:化粧水の未来を変えるかもしれない研究


ポーラ化粧品で知られるポーラ化成工業の研究論文をご紹介します。


引用:表皮の多層構造を考慮した両親媒性物質会合体による化粧品製剤の浸透設計


この中で、今までの化粧水の研究は、角質層の奥までどうやって成分を届けるかについてのみ議論されてきたとあります。


それは美容業界の常識「水分は角質層のバリアを超えられない」という考えにとらわれていたためでしょう。


しかしポーラ化成工業は、角質層とそれ以下の層の浸透性の違いに着目し、各層に適した両媒性物質会合体を設計することで届けたい層にアプローチできる可能性があると結論付けています。


もしかしたら5年後には角質層のもっと奥まで美容成分が届いているかもしれません。

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