私たちは毎日のように化粧水やパックをしています。
ですがもしそれに意味なかったとしたら、あなたはどうしますか?
記事の内容
〇〇の奥までしっかり浸透
私たちは死んでいる細胞をケアしている!?
そもそも角質層の役割って覚えていますか?
結局化粧水の役割とは
こんにちは。
Shukurana代表 福元裕美です。
普段美容について研究している知識や専門家の意見を引用しながら、基礎化粧とお肌の関係について私が解説していきます。
確かに化粧水のCMでは奥まで浸透という言葉をよく耳にしますが、CMのうたい文句をよく思い出してみてください。
その化粧水、本当に浸透していますか?
○○の奥までしっかり浸透
「ほらやっぱり浸透してるじゃない」
って思いますよね?
本当かどうか、次のお肌の断面像でチェックしてみましょう。
図を見てわかる通り、お肌には表皮と真皮があります。
私たちがお肌の表面と言っているのはこのうちの表皮を表し、角質層、顆粒層、有棘層、基底層から成り立っています。
化粧水が奥まで浸透しているのはこのうちの角質層の奥のことを指しているんです。
CM 「角質層の奥まで届く」
ですがこの角質層、実は厚みはが0.02㎜程度しかありません。
しかも、この角質層は表皮の最も奥にある基底層の死んだ細胞が浮き上がったもので、お肌の最も浅い部分ということが分かっています。
角質層の奥までといっても、本当に表面だけを潤していただけなんですね。
しかもそれは、血液の通っていない死んだ細胞だというのです。
お肌の奥までと思っていた方はかなり多かったのではないでしょうか。
参考:東洋経済オンライン
私たちは死んでいる細胞をケアしている!?
私たちが毎日ケアしているのは、血の流れもない死んだ細胞です。
そこはコラーゲンもヒアルロン酸も関係ありませんでした。
角質層のターンオーバーは通常30日程度、長くても約45日程度で垢となって剥がれ落ちる運命です。
その期間せっせと水やりをしていたとは。。。
そもそも角質層の役割って覚えていますか?
なぜ化粧水は角質層の奥までなのでしょうか?
それは私たちも耳にしたことがある角質層の役割が関係しています。
角質層はお肌のバリア
角質層はお肌をばい菌やウィルスから守る重要な役割を担っています。
もし化粧水が肌の奥、顆粒層や基底層にまで浸透してしまうとしたら、井戸水で顔を洗っていた私たちの祖先の人たちのお肌はどうなっていたでしょうか?
(あまり想像したくないですね 笑)
結局化粧水の役割とは
化粧水の役割がまったく無駄かといえばそうとも言えません。
私たちのお肌は乾燥しやすく、ほおっておくとカサカサになり中には粉を吹いてしまう人もいらっしゃいます。
角質層自体には水を蓄えておく機能はなく水分が失われないためのバリア機能があるのみですが、そのバリアを保湿しておけば内側の水分が失われにくく、また角質層自体もカサカサにならずに済みますよね?
そういう意味では角質層を化粧水で保湿することはあながち無駄とは言い切れないでしょう。
ただし、その化粧水に多額のお金を費やしてしまうのは少々もったいない気もしますね。
化粧水はお肌には浸透しません!
いかがだったでしょうか。
お肌の構造から見る化粧水の浸透について解説させていただきました。
角質層は潤せてもお肌は潤せない
では私たちはどうやってお肌(顆粒層以下)の水分を補えるのでしょうか?
先に参考にさせていただいた、国立病院機構東京医療センター形成外科長の落合 博子先生は次のように言っています。
肌へ化粧品の成分を浸透させようと思うと、バリアを破壊する必要があります。
どうやらこの言葉にヒントが隠されていそうですよ。
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